チャンク自己完結と代名詞回避
目次
チャンクを自己完結させるとは
チャンクの自己完結とは、各セクションをその部分だけ読んでも意味が通る塊にすることです。AIは記事を断片単位で抜き出して回答に使うため、抜かれた1段落が単独で答えとして成立しないと、引用には使いにくくなります。
見出し直下の1文で結論を述べ、前提も補足もその段落の中で閉じる、これだけです。前のセクションを読まないと意味が取れない書き方だと、断片として抜かれた瞬間に答えとして機能しなくなります。
代名詞を固有名詞に書き戻す
自己完結を壊す最大の原因は代名詞です。「これ」「それ」「この方法」「上記の設定」は、チャンクとして切り出された途端に指す対象を失います。
直し方は機械的で、たとえば次のように固有名詞へ置き換えます。
- 直す前: これを設定すると、ChatGPT検索の回答に表示される対象になります。
- 直した後: OAI-SearchBotをrobots.txtで許可すると、ChatGPT検索の回答に表示される対象になります。
専門語も同様で、初出のものはその段落の中で短く定義します。前段や別ページを参照する前提で書くと、AIがその段落だけを切り出したときに意味が通らなくなります。
過剰に小さく刻まなくていい
自己完結を意識すると、つい本文を不自然なほど細切れにしたくなりますが、それはやりすぎです。Googleの2026年5月公開のAI最適化ガイドは「コンテンツチャンキング」を神話の一つとして挙げています。生成AI機能のためにコンテンツを小さな断片に分ける必要はなく、複数トピックを含むページからでも該当箇所を抽出できるという説明です(Semrushによるガイド解説)。
つまりAI専用に細切れ構成へ作り変えるような施策は、もう要りません。1セクション1アイデアは守りつつ、無理に文を割る必要はないということです。
ほどよい塊の目安
AirOpsはChatGPTに引用されたページの分析をもとに、段落を100〜300トークンに収めることを勧め、600トークンを超える段落は取得時に切り詰められるおそれがあるとしています。引用されたURLの約80%は少なくとも1つの構造化リストを含み、Google検索の上位結果(3分の1未満)より大幅に多かったと報告しています(AirOpsのChatGPT構造分析)。
ただし、これは引用されたページの特徴を調べた観察で、刻んだから引用された、という因果は示されていません。順序を取り違えると、形だけ整えて中身が薄い記事ができあがります。
見出しの立て方と段落長の具体は見出し階層と段落長の設計、各セクション冒頭の答え方は回答ファースト構造、構成全体の位置づけはLLMに引用される記事構成を参照してください。